四月後半の詩誌紹介。
ブログでの紹介をもって、ご恵送のお礼とさせていただいておりますが、基本的には毎月10冊のセレクトで、短評は終わりとさせていただきます。今回も画像と誌名、発行所の紹介と簡単な観想を述べさせていただきました。
四月前半の詩誌につきましては、四月五日の記事をお読みくださいませ。
なかなか慌しい四月でありまして、本日までに届いたものを持ちまして、四月の紹介は終わりといたします。ありがとうございました。
①「仙台演劇研究会」から送付されてくる仙台演劇研究会通信「ACT」。
4月号は、平石浩文の「地方と都会をめぐる「物語」が失効する日」を読んだ。「シャッター通り」、「イオンモール」はこちらも同じであるから。言葉だけに反応してしまったが、「ファスト風土」については、どうなんでしょうか。若者の人口流出の歯止めになるのでしょうか。かさねての熟考が必要なのでした。
②京都市左京区の田中国男氏が編集発行する「はだしの街 NO.49」
は初めて読む。まごころをこめて制作している手作り感のある雑誌。こういう質素で、志のある人々を集めた雑誌を作ることを最後の目標にして生きていきたいものだと思った。書き手は中堅以上の実力のある詩人たち。巻頭詩は倉橋健一氏。書評三本と、田中国男氏の「近・現代詩鑑賞 連載二十九」。61頁の重量感のある雑誌。
③「歴程 No.588」は、
辻井喬追悼集。歴程同人による追悼の詩篇とエッセイ。「歴程・夏のセミナー」には5回くらい参加した。そのうちの2回は福島でした。福島県いわき市にいわき市立草野心平記念文学館がある。そこがセミナーの場所で、辻井喬氏の講演がある日だった。会場の庭を散歩していると、タクシーから降りて建物までのゆるやかな坂を颯爽と上ってくる人がいた。「こんにちは」と声をかけたが、何も目に入らぬ様子でどんどん歩いて行った。そして、とても忙しく講演をされて東京へ帰って行かれた。忙しいスケジュールの合間を縫って来られたのだろう。そんな「坂道ですれちがった詩人」だった。この追悼号の70頁にも亀岡大助氏の「坂をのぼってくるひと」というエッセイがある。「切実な死についての覚悟」という同じ姿を連想して納得した。
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