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夏は、ヨーロッパでは豊穣の時節。日本でもたくさんの樹木や草が繁茂して、発芽した種子は花を咲かせて、秋には収穫となります。
わたしの第一詩集『Dying summer』は、幾たびかのかの夏を過ぎて、豊穣のときを迎えた今年の夏。その夏を惜しむという感情を表現しました。絶版ですがサイト内では全篇をお読みいただけます。2001年発行。長野県詩人賞。中日詩賞新人賞。山室静・佐久文化賞を受賞しました。
小島きみ子 第1詩集『Dying Summer』より。
六月のまなざし
(1)みどりの手
六月の
トウカエデの並木を行くと
みどりの手がわたしを連れて行く
彼女たちの葉叢のなかへ
トウカエデの並木を行くと
みどりの手がわたしを連れて行く
彼女たちの葉叢のなかへ
わたしに触れる指は最初、彼女たちだった
そして
わたしの指に触れる唇は、彼らになった
無邪気にたわむれていたかと思うと
はげしい息を、肩にふきかけてくる
いくつも、いくつもの唇
鉄琴の音がひびくようにつづく唇のあと
そして
わたしの指に触れる唇は、彼らになった
無邪気にたわむれていたかと思うと
はげしい息を、肩にふきかけてくる
いくつも、いくつもの唇
鉄琴の音がひびくようにつづく唇のあと
ああ、なんてかわいいひとたち
見て
爪がみどりいろになっている
指からみどりの滴がたれて・・・・・
わたしは食べられたのか
わたしが食べてしまったのか
わたしが見えないので
わたしはわたしの影を探す
わたしの(かたち)を知りたいから
見て
爪がみどりいろになっている
指からみどりの滴がたれて・・・・・
わたしは食べられたのか
わたしが食べてしまったのか
わたしが見えないので
わたしはわたしの影を探す
わたしの(かたち)を知りたいから
見えるのは、みどりいろだけ
わたしはみどりいろの声でたずねる
どうしてわたしを連れてきたの
(あなたのいえだから
その声はなつかしい匂いがした
わたしは悲しみと喜びが入りまじって
なつかしい夢をつぎつぎと見る
(わすれないで わすれないで
(あなたは森の子どもだった わすれないで
わたしはみどりいろの声でたずねる
どうしてわたしを連れてきたの
(あなたのいえだから
その声はなつかしい匂いがした
わたしは悲しみと喜びが入りまじって
なつかしい夢をつぎつぎと見る
(わすれないで わすれないで
(あなたは森の子どもだった わすれないで
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豊穣の夏です。
7月に遅れて蒔いた西洋アサガオがどんどん成長していきます。
温室栽培の紫のアルストロメリア。信州佐久地方の特産です。
ノリウツギライムライトはドライフラワーです。
空き瓶にリボンをして飾ると机の上が安らぎます。
4月、5月にたくさん咲いてくれた「はなかんざし」
ガラスの3連のフレームに貼ってあります。
ドライフラワーにしても芳醇な香りが残っています。
ドライフラワーの花束。
アルストロメリア・バイオレット、カーネーション・オレンジ、ローズ・ピンク2種類、ノリウツギ、ヤイトバナの実。
六月から八月まで咲き続けているチェリーセージ。
今はしろ花がさいています。
六月が最盛期となったビオラ。
ブルー(青紫)の輝きと微笑み。
ショップで購入したピンクのカンパニュラ。
枯れた花を摘んで、3回目の花。
たくさん咲いてくれてありがとう。
六月から七月の黒真珠とレオナルド・ダ・ヴィンチ。
なんと八月も残暑のなかで咲いてくれた黒真珠です。
暑さで、花びらが焼けてしまったので、切花にしました。
レオナルド・ダ・ヴィンチ
ミニバラ・ピンク。
ダ・ヴィンチ。
六月の黄薔薇。
ミニバラですが、しっかりした花弁でたくさん咲いてくれました。
八月中旬からまた咲き始めています。
七月のレオナルド・ダ・ヴィンチ。
雪で何本もの枝が傷めつけられた薔薇の木でしたが、いつもどおりに咲いてくれました。
夏の暑さに弱いのですが、新芽から伸びた枝の先で、すでに咲き始めたものもあります。
八月初めから咲き始めたキキョウ。.
この花は、福祉施設のイベントで購入した小さな鉢植えの花でした。
こんなにりっぱな株になってくれてありがとう。
もう咲き始めて八年くらいになります。
ショップで購入した八重咲きのものは「絶えて」しまいました。
ツユクサのブルー。
薔薇、ツユクサ、ノリウツギ。
花瓶の下の薔薇は虫に齧られています。
芸術的な齧り方。
芸術的な花びらの齧り方。
薔薇にリーフが付いておもしろい形状になりました。
ノリウツギ、クロホオズキ。
左手のブルーはツユクサ。
右手はクロホオズキ。
Blueの輝きが小さな庭に有る事の幸福。
虫が齧った薔薇の葉っぱ。
虫に齧られた薔薇。
オミナエシ。
八月の満月はちょうど立秋のころでした。
なんとか撮影できました。
ようやく咲き始めた、ツユクサ。
地面を這わずに、薔薇と同じ高さに立ち上がって咲いています。
小さなかわいい、清清しい朝のブルー。
玄関に飛んできて、もう息絶えてしまったカミキリ虫。
久しぶりにきてくれました。
11月の「花と言葉」作品展のドライフラワーによる小箱も完成に向かいます。
これは朝摘みの花の小箱。
ツユクサ、ノリウツギ、クロホオズキ、センニチコウ。
ミント、タイム、白薔薇のドライフラワー。
ミント、タイム、ダ・ヴィンチの組み合わせ。
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