秋の陽射しを通り抜けて、
透き通っていくものは、
だれの蔭?
だれの息?
だれの匂い?
だれのことばを、伝えに?
此処へきましたか。
愛がとどかない。
人は人を怖れて、
寡黙になり、
手をポケットにつっこんだまま、
握手しようとはしない。
見つめる心を遠くまで飛ばす、
心で話す、
心で歌う、
心で抱きしめる、
だれの声で?
だれのことばで?
だれの息で?
だれの匂いで?
だれのことばを、伝えに?
此処へきましたか。
離れて、
響きあうもの、
ふたつの心を融かすのは、
透き通っていく、
1000の妖精の羽の音。
くらい夢の果てから、
やってきた、
金色の、
マロニエの葉。
だれのことばを、伝えに?
此処へ来ましたか。
ふたつのハートを射抜く、
1000の花の矢を持って。
密やかな、
喜びをリボンで、
包んで、
贈る日。
夢かと思う、
薔薇色の夢が、
夢の果てからくる日。
その夢を逃さないように、
桃色のリボンで封印する朝だった。
あなたから差し出されたのは、
大きな真珠のペンダントだったので、
草のなかに埋めました。
夜になって、もう一度みるために、
朝がやってきてもう一度みるために、
午睡の夢の中で出会った声は、
白く輝く純白の愛だった。
たくさんの、
たくさんの金色の葉っぱが舞い降りてきて、
《ついておいで、しんぱいしなくていいから、
ついておいで、
もういちどこの森へ帰ってきて》と、
言うのでした。
光の手は、
森の奥へと誘い、
此処で待っているようにと、
心で言いました。
ドロップやクツキーが、
花々のやさしい声のなかに、
降ってきました。
あなたに、あなたに、
と囁くのです。
森の妖精の声です。
微笑み。
よい香りのする
微笑みでした。
白いハートは、
白い妖精。
ピンクのハートは、ピンクの妖精。
どう?気に入った?
あなたが生まれたところですよ。
また此処で暮らすのですよ。
夢のはての夢からやってきた、
1000の高原で咲く花の心。
1000の血と愛の知と愛の、
母の乳と愛のことばを聴くこと。
愛は、裏切らない、
愛は、人と人が、
哀しみと、喜びを、
わかちあうもの、
花と花が、
地上に有るように、
人と人も、
この地上に、有るものだから、
1000の高原の、
花の、
喜び。
苦しみ。
哀しみ、
を超えてやってきた。
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