忙しかった六月でした。詩集・詩誌のご恵送を感謝申し上げます。まだ、読めていないものもありますが、順に拝読させていただきます。
水色の美しい詩集が届きました。平岡緑詩集『河が海に流れ入る時』(土曜美術社出版販売)この詩人は、初めて知る方です。本の造りがお洒落だな、と思ったら装幀が高島鯉水子さんでした。水色に金の文字。平岡さんの詩の内容の、知の煌きと通じる水の流れの「水色」の美しさがあって、好感を持った。ところどころに煌く1行がある。「私たちの立つ土壌の安寧を(31P)」「暗黒に祝福される私(35P)」「光を/聖ルシアを/賛美するのだ/つまり闇に包まれて(71P)」など。
今月も多数の詩誌のご恵送ありがとうございました。きょう、郵便受けに届いていた雑誌もありますが、今朝、拝読した3冊。
①「イリヤ 2016夏号」フレンドの左子真由美さんたち3人の詩誌。印象深い美しい表紙の赤。同人3人の近況も書かれていて、お姿も拝見できて、親しさを感じさせます。扉に、「みなさまへ」があります。戦後詩は、で始まる佐古祐二さんの9行の文章をここで引用はしませんが、ポエジーに充たされた詩を創作し発見していきたいと思うものです。
②「しばりふじ 4号」2016・2月に発行されていますが、友人から昨日、届いて読んでおります。海埜今日子さんが信州諏訪に見えていて、作品で縄文のビーナス、あとがきで北沢美術館のルネ・ラリックに触れているので、「おお!」と思って読みました。伊藤浩子さんの「異端審問その後~コンフラリア~」に強く惹かれて読むと、「日暮村」に辿り着く。夕暮れ時の夕陽射す村の景色を想像しつつ、なかなか興味深い終わり方。
③「ホテル 第2章 no.38」2016・6発行。巻頭詩・カニエ・ナハさんの「:Sun
Box」14行。次頁は柴田千晶さんの「海牛のからだ」15行。2編とも、このくらいの長さで、きちんと、タイトルと内容が響き合う。こういう詩を書かなくちゃな、と思う。だが、私は、そういうものも書くが、そうではない詩論的な散文詩も書いていくだろうな、と思う。その内容が、感受性として感覚の指先で輝かせたらいいと思う。
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