石原吉郎のことを地元紙が特集を組んで連載したのはいつだったのかなと調べてみると、2009年だったらしい。そのときの新聞からのコピーです。シベリア抑留生活は想像を絶するものですが、ここにあるのは、ママレードには愛。〈ものがたりがはじまった/町には空が/空にはリボンが/リボンの下には/クラリモンドが〉と、愛はうつくしいな。
自転車にのるクラリモンド|石原吉郎(文章くらぶ1955年12月)
自転車にのるクラリモンドよ
目をつぶれ
自転車にのるクラリモンドの
肩にのる白い記憶よ
目をつぶれ
クラリモンドの肩のうえの
記憶のなかのクラリモンドよ
目をつぶれ
目をつぶれ
シャワのような
記憶のなかの
赤とみどりの
とんぼがえり
顔には耳が
手には指が
町には記憶が
ママレードには愛が
そうして目をつぶった
ものがたりがはじまった
自転車にのるクラリモンドの
自転車のうえのクラリモンド
幸福なクラリモンドの
幸福のなかのクラリモンド
シャワのような
記憶のなかの
赤とみどりの
とんぼがえり
顔には耳が
手には指が
町には記憶が
ママレードには愛が
そうして目をつぶった
ものがたりがはじまった
自転車にのるクラリモンドの
自転車のうえのクラリモンド
幸福なクラリモンドの
幸福のなかのクラリモンド
そうして目をつぶった
ものがたりがはじまった
町には空が
空にはリボンが
リボンの下には
クラリモンドが
ものがたりがはじまった
町には空が
空にはリボンが
リボンの下には
クラリモンドが
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