2014年4月30日水曜日

「詩と思想」5月号巻頭詩:僕らの罪と/秘密

詩と思想」5月号に巻頭詩を書きました。
特集、「秘密―100人の詩人が100の秘密の詩を書く」の寄稿作品です。

僕らの罪と/秘密

                              
今や、恐るべき虚無と絶望の芸術の時代が始まるのです。
私の内部に存在するあなたとは誰か。なぜ存在があって、無があるのではないのか?の 問いの前に立たされる。もう一つ別の方向から、なぜ私の知っていることがあるのか? という問いを発してみようと思う。ジル・ドゥルーズでは、人間=男であることの恥ずかしさ―この生成変化は、彼女がその権利を主張することもできよう状態とは何の関係もない、と言うのです。眼差しで殺すことが出来たら、眼差しで妊ませることができたら。道路は死体と妊婦でいっぱいになるはずだ。と言ったのはヴァレリーでしたね。


彼は、脳に水を溜めたまま絶食をして逝った。
列島はもはや盲目の暗闇にすぎない。昼夜の区切りのない破廉恥な社会であり、市民全員が白痴とみなされ、日常的絶望は曲がりくねった時間に呑まれ、世界の暗黒ユーモア詩集は、移ろいゆく相のもと、仮装の森の美術館「罪と/秘密」の木の下に展示されているという手紙をくれたのでした。


僕の言葉は、もはや僕だけのものではありません。
今の僕は死後であり、あらゆる空間に空気のように入り込んでいく純粋な原子番号三八状態です。僕は、すべての人の言葉を持っていて、ロランバルトがテキストの快楽で述べたように、同一の位置に局在する二重の機能を合わせて成立するひとつの違反活動を想像してみてください。しばらく待っていてください。僕はもうじき今夜にもあなたの傍に局在します。


あなたが指摘した僕のプラトン的微笑み。
それは、幼年時代の思い出の映画の横顔でした。あのシラノドベルジュラックの「必然性」なるものは、常にモンマルトルの、常にアポステリオリのレモネードでした。僕にとって、あなたと僕の、舌と襞は、僕らが愛した、あの猫とこの猫とその猫の野獣の舌でした。純粋と、瞬間的の永遠の熱狂へと、連鎖する夜の百合の舌でした。旧い手紙の断片を紐解いて、罪と秘密を解き明かし、夜を語りあかし、真珠色の沼地へと封印されるのです。


複数の人称を持つあなたと僕の層、膜。
自ら受胎し生育する僕の内に潜むあなたを、再びあなたの層へ。あなたと僕の(受精卵)という膜を突き抜けて。必然的な物語として、精神脳髄意識に存在する虚無と絶望の層。僕らが、今もなお死に続けていることへの、永遠の愛という喪の始まりは、僕らの罪と/秘密。







2014年4月26日土曜日

高原の桜と、ドライフラワーアレンジメント。


きょうは、高原の街もコヒガンザクラ、シダレザクラ、ソメイヨシノが満開でお花見日和でした。
市内の桜の森の風景です。


           シダレザクラ。








ソメイヨシノのサイクリングロード。









黄昏のソメイヨシノ。







市内の牧場の桜です。






            桜の森の下は、花見の人々で賑わっています。










        部屋の中ではアマリリスも満開となりました。ピンクのブーケのようです。
        3本の茎が伸びています。












★四月最後の土曜日に制作したドライフラワーアレンジメントの額です。


             「黄水仙と金色のマロニエの実」
              *春の日差しはオレンジいろに固まって、手のひらを熱くする。







              「紫のパンジーと黄水仙」
              *いつも明るい笑顔で笑っているパンジー
              気高くて気品のある黄水仙
              この作品は、友達にプレゼントします。


               「薔薇とマロニエ」
               *春の宵を、星を見ながら語りませんか?
                幼いときの 言葉と音楽を懐かしみながら、
                ずっとここまで仲良しであったことに感謝しながら。
                これからもお友達でいましょうね。
                そんな声が聞こえてきませんか?
            




大輪の薔薇によるドライフラワーです。
香りも残っていて、花びらも美しくて、
ポプリ額としても楽しめます。「甘い薔薇の香り」です。







近づいて見るとこんな感じです。
色もとても美しく残って、
私自身も気に入っています。









ムスカリ、菫、はなかんざし、
の3種類をこれからドライフラワーにして
ギフトカードをつけたときの
イメージをして見ます。
*わたしの好きなBlue.です。








「あなたへの希望」を届けます。
白いフレームに入れて見ます。
こんな感じに仕上げたいです。











2014年4月23日水曜日

四月後半の詩誌紹介

四月後半の詩誌紹介。
 ブログでの紹介をもって、ご恵送のお礼とさせていただいておりますが、基本的には毎月10冊のセレクトで、短評は終わりとさせていただきます。今回も画像と誌名、発行所の紹介と簡単な観想を述べさせていただきました。
 四月前半の詩誌につきましては、四月五日の記事をお読みくださいませ。
なかなか慌しい四月でありまして、本日までに届いたものを持ちまして、四月の紹介は終わりといたします。ありがとうございました。


①「仙台演劇研究会」から送付されてくる仙台演劇研究会通信「ACT」。
4月号は、平石浩文の「地方と都会をめぐる「物語」が失効する日」を読んだ。「シャッター通り」、「イオンモール」はこちらも同じであるから。言葉だけに反応してしまったが、「ファスト風土」については、どうなんでしょうか。若者の人口流出の歯止めになるのでしょうか。かさねての熟考が必要なのでした。

②京都市左京区の田中国男氏が編集発行する「はだしの街 NO.49」
は初めて読む。まごころをこめて制作している手作り感のある雑誌。こういう質素で、志のある人々を集めた雑誌を作ることを最後の目標にして生きていきたいものだと思った。書き手は中堅以上の実力のある詩人たち。巻頭詩は倉橋健一氏。書評三本と、田中国男氏の「近・現代詩鑑賞 連載二十九」。61頁の重量感のある雑誌。

③「歴程 No.588」は、
辻井喬追悼集。歴程同人による追悼の詩篇とエッセイ。「歴程・夏のセミナー」には5回くらい参加した。そのうちの2回は福島でした。福島県いわき市にいわき市立草野心平記念文学館がある。そこがセミナーの場所で、辻井喬氏の講演がある日だった。会場の庭を散歩していると、タクシーから降りて建物までのゆるやかな坂を颯爽と上ってくる人がいた。「こんにちは」と声をかけたが、何も目に入らぬ様子でどんどん歩いて行った。そして、とても忙しく講演をされて東京へ帰って行かれた。忙しいスケジュールの合間を縫って来られたのだろう。そんな「坂道ですれちがった詩人」だった。この追悼号の70頁にも亀岡大助氏の「坂をのぼってくるひと」というエッセイがある。「切実な死についての覚悟」という同じ姿を連想して納得した。




2014年4月19日土曜日

黄水仙が呼ぶので、


天使が吹く花の喇叭は、
天使にしか吹けない、
花の香りと、
花の言葉の音色。
そんな、天使の黄色の、
水仙が呼ぶので、
ムスカリのようなブルーの靴を履いて。
花柄の服を着て出かけよう。



             「黄水仙が呼ぶので、」








              「ムスカリと同じ色の靴を履いて、」





土曜日のポストに嬉しい葉書が届いていました。
喇叭水仙の部屋で、
希望の光を受け止める。
おつかれさまでした。
ありがとう。
花は、喜びと苦しみの谷に咲いている。
私たちはお互いを見詰めかえす。




               「喜びと苦しみの谷に咲く花」
             








春の光は憂いを秘めていて、空は菫色。
ビオラの微笑みの花束が一週間の疲労の上を静かに過ぎていきます。


「菫色の微笑みに出逢う日に、」








ジャスミンの香りに癒されて、ポプリを作る。
これだけの分量でも部屋は甘く香っています。

「ジャスミンの練り香水をつけて出かける日に、」








新しいドライフラワーの材料が完成しました。
薔薇2種類、花かんざし、アルストロメリア、桜草、ビオラ。



「ドライフラワーの花の香り、リーフの香りに包まれる瞬間」







この材料を用いて、額にいれてみましたが、花が不足気味なので、
センニチコウともう一種類の薔薇を加えました。
ポプリの薔薇を使用しているので、
とてもいい香りのする額です。


「薔薇の香りと花簪の香りが混じる白い額」







透明な瓶に挿した黄水仙と、
新しい春の花の額。








オレンジ色の薔薇をドライフラワーにするとピンクになりました。


「薔薇色の幾層ものため息が金色の実から零れるとき、
私たちは、きっと僕たちに変身を遂げるだろう、
そんな詩的な鳥の羽毛がリーフに絡まっていた」






花の声が幾重にも響く午後。
それは、光が声となる日。
あるいは、黄色という色彩が、交響するとき。








美しい緑の蕾。
開いた花の黄色が
華やかなのは、
蕾のときの緑の筋が
花びらに幽かに
残っているから。


2014年4月15日火曜日

四月の満月とドライフラワー




黄昏て、
宵闇。
満月の部屋。











赤いヴェールの箱のなかで眠る花の名を、
呼んでみる。
薔薇。
ノリウツギライムライト。
カーネーション。
アルストロメリア。



























さざなみのようなわらいごえのような、あふれる花の情熱。








おいでよ、ここへ、おいでよここへ。









黄色の水仙のなかで眠るのはだれ?

机のうえのワーズワースの詩篇「黄水仙」。





ヒノキチオールの香る、ヒバと薔薇の籠。
(写真では残っていますが、ヒバは乾燥して零れ落ちてしまいました。)