2020年11月24日火曜日

芳賀章内詩集『宙吊りの都市』(土曜美術社出版販売)芳賀稔幸詩集『広野原まで』(コールサック)

 20121123日の読日記より


★芳賀章内詩集『宙吊りの都市(土曜美術社出版販売)』・・・作品、宙吊りから引用する。「パンツが/空の端から/摺り落ちる先からしか/海はひろがらない/溺れている疾走/沸き立つ静止/貝殻が下へ下へ沈み/心音が はたはた/旗のように宙に翻り/それからゆつくり/海底に沈んでいく(省略)・・・2章からなる、28篇の詩篇。東日本大震災以後の詩人の感受性が書かれている。後書きに「この天災と人災は、言葉の続く限り、人類・生物の課題となって消えることはないだろう」と述べられているが、私もそのように思う。絶望に襲われそうになる危機的状況の現在において、なおも言葉を繋いでゆくという作業によって、生きることができるように思う。


芳賀稔幸詩集『広野原まで』(コールサック)を紹介します。


本の写真が無くて重要なことが伝えられませんでした。表紙カヴァーの裏の写真に注目してしてください。この場所は、童謡「汽車」に歌われている「ひろのはら」のことです。裏表紙の見返しに書かれている文章です。「ひろのはら」とうたわれている辺りは広野火力発電所の白い巨塔が望める旧警戒区域の検問所があった。解除されたとはいえ、北上が許されるのは、国道
6号線で6㎞足らず。」なのです。

*あとがきには、「楢葉の警戒区域が解除された。はたしてどこまで行けるか。国道
6号線のJビレッジへ右折する辺りが旧警戒区域検問所があったところだ。警官が大勢交替で常駐していて、パトカーや、車窓に鉄線を網のように張り巡らせた大型車が、車道を塞ぐように並べられていて、バリケードのさらに奥で行く手を遮っていたものだ。・・・」

詩篇:神様へ「寝たきりの布団は海水で濡れて冷たすぎます/どうか、ふかふかで温かで真っ白い布団のなかへ/くるんでは下さいませんでしょうか」2連目を引用。




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