2014年7月23日水曜日

Rose fantasy 花と3人の詩人の詩

*作品は作者本人に著作権があります。無断転載を禁じます。
現在は、公開していませんが、昨年12月の「Rose fantasy」のときの 3人の詩人との「花と詩」のコラボレーションの記事が操作ミスで消えてしまいました。写真を再度アップすると同時に、制作した花に傷みが生じましたので、大規模な修復をしました。花壇の花の終わりに新しい花が咲くのと同じで、夏の賑やかな「花壇」になりました。


池田康(名古屋市)

蜜蜂 信濃路





きみは蜜蜂

花のありかを知る

飛んでいけ そこへ

いちにちを吸う一日は金

世界の意味はきみとともにある

蜜を抱き

秘密を抱き

高原の昼を貫き

春渺茫をうがつ一点

を一身として














































ひろせたいし(ふじみ野市)

薔薇静か







眼差しの先の鳥

時間を結うかんざしの

ようにさえずっている


茜色に空は落ちていき

このまま夜になるという


薔薇はいっさいの色をひき

人の眠りへ

彩りの層を積んでいく


(*2014年、六月の白薔薇です)







































京谷裕彰(大阪市)

反り返りある凹面鏡




泥の河に架かる屋根付き橋を渡りゆく黒い人の群れ

冬の朝鮮海峡を渡りゆく蝶番の大群


土筆の群落の地下浅くをうねる土龍の律動

にも似た窮屈さで まなじりを腐す


しずる夏の夜の 死にし神の面影にさきはわれ

欠けそめる咳の航跡に引き拓かれる 芋畑の憧れ



(二十三夜月の南中)






































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